2025年大阪・関西万博 空飛ぶクルマとは?ヘリコプターとの違いは?
大阪・関西万博2025で初公開される空飛ぶクルマは、ヘリコプターとは異なる特徴を持つ新しい乗り物です。主な違いは以下の3点です:
- 操縦方式:空飛ぶクルマは完全自動操縦でパイロットレスで運行可能ですが、ヘリコプターは操縦士が必要です。
- 離着陸:空飛ぶクルマは地面に対し垂直に離着陸が可能で、小スペースでの乗り降りができます。一方、ヘリコプターは着陸地点に対し斜めに離着陸します。
- 動力源と部品:空飛ぶクルマは電動で、部品が少なく、騒音も比較的小さいです。ヘリコプターはジェット燃料を使用し、より多くの部品を持ちます。
空飛ぶクルマは、交通渋滞の緩和、離島や山間部へのアクセス改善、災害時の救助活動などに期待されています。一方、ヘリコプターは既に確立された技術で、様々な用途で活躍しています。
2025年大阪・関西万博 万博会場内の展示施設
万博会場内には「空飛ぶクルマ ステーション」という展示施設が整備されます。この施設では、イマーシブシアターや専用離着陸場の紹介動画などを通じて、空飛ぶクルマがある未来社会を体感できる展示が予定されています。
2025年大阪・関西万博と空飛ぶクルマ 空飛ぶクルマの展示施設
現在、日本国内で空飛ぶクルマを体験できる展示施設は以下の通りです。
- 倉敷市(岡山県):国内初の常設展示場が美観地区そばにあり、実機の展示や試験飛行の記録映像を観覧可能。
- 大阪・関西万博会場:「空飛ぶクルマ ステーション」が設置され、未来の移動手段を体験できる。
- 大阪・関西万博「モビリティエクスペリエンス」:会場北西部にオリックス株式会社が運営する「EXPO Vertiport」がある。
2025年大阪・関西万博と空飛ぶクルマ 飛行ルート
大阪・関西万博関連ルート
- 万博会場(夢洲)と関西空港を結ぶルート。
- 市内3つのエリアと万博会場を結ぶルート。
- 桜島エリア(ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの南側)
- 中央突堤エリア(海遊館西側)
- 森之宮エリア(大阪城公園の東側)
その他の地域での計画
- 三重県:セントレアから鳥羽エリアを結ぶルート。
- 石川県加賀市:山中温泉から橋立漁港までのルート。
2025年大阪・関西万博と空飛ぶクルマ 万博閉幕後の運航計画
空飛ぶクルマの運航は万博閉幕後も継続される予定です。
- 実証実験の継続:大阪市港区の中央突堤ポートは万博後も活用される。
- 段階的なネットワーク拡大:大阪府が独自のロードマップを発表。
- 関西・瀬戸内圏への展開:兵庫県、和歌山県、香川県、愛媛県なども取組計画を発表。
- 広域ネットワークの形成:固定翼機を用いた100km以上の移動が可能。
空飛ぶクルマの安全性と課題
安全基準の整備
- 航空法施行規則附属書第1に基づく安全基準。
- 特別要件の適用(垂直離着陸、電動化、無人運航など)。
具体的な安全対策
- バッテリーの安全性:火災や過熱対策の強化。
- 遠隔操作機能:外部影響による安全性低下を防止。
- 最低安全飛行高度の確保。
社会的な受容性の課題
- 機体の墜落防止、騒音対策、犯罪への悪用防止など。
- 国による認証制度の確立が前提。
2025年大阪・関西万博での空飛ぶクルマが中止?運航計画
当初、大阪・関西万博で商用運航が予定されていましたが、安全性を優先した結果、商用運航は中止となり、デモ飛行が実施されることが決定しました。
商用運航の中止理由
- 空飛ぶクルマの商用運航には、安全性審査や耐空証明の取得が必要ですが、これらの審査に時間がかかり、万博までに認証を得ることが困難と判断されました。
2025年大阪・関西万博空飛ぶクルマを運行するパビリオンはどこ?
- 運航事業者であるスカイドライブやANA、日本航空などの陣営は、一般客を乗せずに技術を示すデモ飛行を行う予定です。
2025年大阪・関西万博空飛ぶクルマの運航事業者と使用機体
大阪・関西万博における空飛ぶクルマの運航事業者は以下の4団体です:
- ANAホールディングス(ANAHD)と米Joby Aviation
- 日本航空(JAL)
- 丸紅
- SkyDrive(愛知県豊田市)
各事業者が使用予定の機体は以下の通りです:
- ANAHD:Joby Aviationの「S4」(5人乗り)
- 丸紅:Vertical Aerospaceの「VX4」(5人乗り)
- JAL:Volocopterの「VoloCity」(2人乗り)
- SkyDrive:自社開発の「SD05」(2人乗り)
2025年大阪・関西万博空飛ぶクルマ万博会場の「空飛ぶクルマ ステーション」パビリオンどこ?
大阪・関西万博では、空飛ぶクルマの商用運航は実現しませんが、代わりに「空飛ぶクルマ ステーション」という展示施設が設置されます。この施設は、空飛ぶクルマがある未来社会を体感できる場所として注目されています。
主な特徴
- 場所:エンパワーリングゾーン P07(延床面積:約300m2)
- 展示内容:イマーシブシアター「SoraCruise by Japan Airlines」、バーティポート(専用離着陸場)紹介動画
- 体験内容:JALが提供する「そらクルーズ」では、映像・立体音響・床面振動を組み合わせた最新の没入体験が可能
- 4面スクリーン(幅7m、高さ4.7m、奥行8m)による360度の映像体験
- 上映時間は約15分間
- 技術:ソニーPCLのイマーシブ技術を導入
- 期間:万博開催期間中(2025年4月13日〜10月13日)
- 入場:予約が必要
2025年大阪・関西万博会場での空飛ぶクルマ車値段・料金はいくら?
機体価格
- スカイドライブ社のSD05は約2億円(150万ドル)で、法人や個人向けに販売予定
運賃
- JAL:「タクシーの約1.5倍」程度を想定
- そらとぶタクシー社:初乗り680円、以降10秒ごとに250円
- 20分で約3万円
- 1時間で約9万円
比較
- 大阪市内から関西空港までのタクシー料金(約1万5000円、所要時間約1時間)と比べると、空飛ぶクルマは20〜30分程度で移動できるため、それほど高くない可能性があります。
- HIS社が空飛ぶクルマの「適正価格」の調査を行う予定
2025年大阪・関西万博空飛ぶクルマ 万博会場での空飛ぶクルマのルート
主要ルート
- 関西国際空港 ⇔ 万博会場(夢洲)
- 大阪市中心部 ⇔ 万博会場
- 大阪市湾岸エリア ⇔ 万博会場
離着陸場(バーティポート)候補地
- 桜島地区:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)南側(大阪市此花区)
- 大阪港地区:中央突堤(大阪市港区、海遊館近く)
- 大阪城東部地区:森之宮(大阪市城東区)
追加ルート案
- SkyDriveとOsaka Metroが発表した「大阪ダイヤモンドルート構想」では、万博後の大阪エリアでの事業化に向けて4つのエリアを結ぶルートが提案されています。
空飛ぶクルマの商用運航見送りとデモフライト計画
残念ながら、2025年の大阪・関西万博では、当初予定されていた空飛ぶクルマの商用運航は、安全性審査に時間がかかるため見送られることになりました。その代わりに、4つの運航事業者グループがデモフライトを実施する計画です。
デモフライトを実施する企業と計画
- 日本航空(JAL):米アーチャー・アビエーションの機体を使用し、大阪ヘリポートと会場を結ぶ。
- ANAホールディングス:米ジョビー・アビエーションと共同で、会場から離陸し戻る飛行を実施。
- 丸紅:英バーティカル・エアロスペースの機体を使用し、尼崎市の暫定ポートを拠点に飛行。
- スカイドライブ:大阪市港区の中央突堤に整備するポートを使用。
2025年大阪・関西万博空飛ぶクルマが「車」として認識されない理由
- 移動手段としての位置付け:道路を走る機能を持たないため、従来の自動車とは異なります。
- 名称の誤解:「空飛ぶクルマ」という名称は親しみやすくするために使われていますが、実際には航空機として分類されます。
- 機能と特徴:電動で動き、自動運転が可能で、垂直離着陸ができる特性を持つ。
- 利用目的:都市部の交通手段、離島や過疎地での物資輸送など。
空飛ぶクルマは、環境にやさしい次世代の移動手段として注目されています。
2025年大阪・関西万博 空飛ぶクルマの未来展望
空飛ぶクルマは、都市部での渋滞回避や災害時の救急搬送などでの活用が期待されています。万博を契機に、大阪では「大阪ダイヤモンドルート構想」が提案され、2028年の一部事業開始を目指しています。
世界と日本の空飛ぶクルマの動向
世界の動向
- 米国:「Innovate 28」計画に基づき、2028年までに一定規模の商業運航実現を目指す。
- ニューヨーク:Joby AviationがマンハッタンのヘリポートからJFK国際空港までを7分で結ぶ計画。
- ドバイ:ドバイ国際空港前に専用離着陸場の建設が始まっており、米国とほぼ同時期にサービス開始の可能性あり。
日本の状況
- 東京:ANAホールディングスが2027年度に東京都心と成田空港を結ぶ商用運航を開始する計画。
- 大阪:スカイドライブが2028年を目処に森之宮エリアでのサービス開始を目指す。
2025年大阪・関西万博空飛ぶ車は“車じゃない”?ヘリとの違い,ルート,企業,運航事業者,パビリオン,値段,中止の真相まで! まとめ
2025年の大阪・関西万博では、空飛ぶクルマの商用運航は実現しませんが、デモフライトや展示を通じて、来場者に未来のモビリティを体験する機会が提供されます。今後、大阪を中心に空飛ぶクルマの社会実装が進み、都市交通の新たな選択肢としての普及が期待されます。