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読書日記

「複雑な彼」三島由紀夫 読んでみました

サムライ・三島由紀夫

作者自身、クーデターを企て失敗に終わり、「ハラキリ」をして人生を閉じるという衝撃的な人生を送ったという。生き様がサムライだし、東大講堂で熱弁を奮って話している姿を動画で見て、一度この作者の本を読んでみたいと思い立ち、ライトな作品から手にとってました。

「複雑な彼」あらすじ

10代からイギリスに住み、女性問題を起こして別のところへ。超お嬢様である冴子と、幼い頃から海外を転々とし海外の美女をとりこにし、常に噂話がついてまわるスチュワード、日本人男子譲二との恋物語。

「複雑な彼」背景

モデルは作家の安部譲二。自伝的小説「塀の中の懲りない面々」で有名らしい。

裕福な家庭で生まれ育ち、都心の麻布中学を卒業(このとき、橋本元総理が同級生)。その後、慶応に進学し、エリートコースまっしぐらと思いきや学校で問題を起こし、父親に海外にやられてしまう。この本の中では、滞在先のイギリスでホームステイをしていた先の娘と「恋仲」になり、寮のお風呂に一緒に入浴しているところを先生に見つかってしまう。そんなことで追い出され、舟の荷降ろし業に就く。

その後、さきざきで女性絡みの問題が起き、転々とし、ひょんなことからスチュアートになり、冴子と出会う。冴子の父親の出張同行でたまたま乗った飛行機のビジネスクラスで担当だった譲二。広くて堂々とした背中に惚れてしまった冴子。そこでの出会いから、偶然友人や知り合いから彼の噂をきき、ますます気になってしまう。

偶然、冴子のおじが、譲二がイギリス滞在中に面倒をみていたことがわかり、直々に出会う。ドラマみたいなほんと?の恋愛小説。どこまでがほんとかわからないけど、普通に引き込まれてしまった一冊でした。

そして、ウラの道にいた過去を知られ叶わぬ恋となった譲二はしまいには、再びウラの道に進んでしまう。

ここで小説は終わるが、ネットで調べると、プロモーター、日本航空パーサー、キックボクシング解説者、レストラン経営などを経て、小説家になったという、異色の人。写真をみると、そこまで女性にモテそうなおかおはしていないけれど・・・?

感想とまとめ

私設軍隊?である『盾の会』の運営費捻出のために週刊誌掲載用に書いたもので、他の純文学と違って時代が近いからか、恋愛ものだからか、一気に読了。

ほんとにこんなに波瀾万丈な人ってこの世にいるんだっていう驚き。

人って浮き沈みが激しい人は波が激しいのかな。

実在のモデルがいると知って、余計に引き込まれてしまった。次は「金閣寺」とか読んでみようかな。